どう考えても無理がある。
輸入時に関税をかけたら米国内価格が上がるのは当然なので、必然的に米国内物価が上がり支持率が低下する。
要は日本の円安=物価高と同じ状態で、多くの国で輸入コスト増が物価高に直結している時代。
確かにアメリカという巨大市場を餌に関税で交渉を有利にすすめるという手法は交渉術としては理解できるが、実際に関税をかけてから交渉するんじゃなくて、「提示した条件で合意できなければ関税をかけるよ」で十分だった。
本当に関税をかけてしまうと米国民が苦しむのだから。
また米ドル高という別の問題があり、関税の前に米ドル安政策を優先すべきだった。
米ドルが強いので「割高な米国製品よりも海外(特に為替の安い国)から買った方が安い」という理由で外国製品を買う所得中間層以下が圧倒的大多数を占めるので、関税を払いながら外国産を買うという自虐的矛盾が生じる。
今後米国製造を推進し雇用を創出することはできても、完成品の値段が高すぎて、それを買えるのは裕福な人だけとなり、例えばiPhone Proが30万円、40万円になろうものなら、どれだけ働いても自国産iPhoneは夢のまた夢という労働者達の不満はいつか爆発する。
そして結局は労働力の多くを移民に頼るという元の政策に戻る。
トランプ関税裁判で政権側が敗訴した場合、市場では他の法律を当てはめて関税継続という見立てが多いが、私の予想としては次は通貨の安い国を「為替操作国」と認定し制裁をという話になりそうな気がしている。
まさに日本円安がそれで、日銀が利上げを渋っていると「不当な円安誘導」として見なされる可能性が極めて高い。
というわけで日銀は空気を読んでいただきたい。